八ケ岳山麓の森の中で見つけた築47年の格安物件の敷地整備やリノベーションの取り組みを紹介するコラム。今回は前編で紹介した室内壁の塗り替え作業での失敗談や学んだ点、気付きなどを振り返ります。
ハシゴと脚立は必需品
今回初めて経験した室内壁の塗り替え作業。台所や玄関と合わせて12畳ほどの小さな居間ですが、部屋全体をある程度きれいに塗ろうとすると、かなりの手間と時間が掛かりました。
とくに天井部分は吹き抜け構造のため、最上部は4メートル程の高さがあり、約3.6メートルのハシゴを室内に持ち込んで作業をしました。
吹き抜けの天井は勾配があるため、作業をする場所の高さに応じてハシゴの長さを変える必要があります。部屋の真ん中辺りでは約1.8メートルの脚立が活躍しました。

作業で活躍したハシゴや脚立
台所の棚部分の養生やペンキ塗りでは、約60センチの小型脚立を多用。さらに牛乳配達などで使われる小型のプラスチックコンテナも踏み台感覚で使えて重宝しました。

踏み台的に使える小型の脚立

安定感があって使いやすいコンテナ
今回初めての塗り替え作業が三日間で終わったのは、こうしたハシゴや脚立といった頼もしい「足場」に支えられた部分も大きいと実感します。
壁の塗装だけではなく、住宅関係のセルフリノベーションでは高い場所での作業シーンは少なくありません。安全で効率的な作業のために、いろいろなサイズのハシゴや脚立を揃えておくメリットをあらためて実感しました。
またペンキを入れる容器をハシゴに吊るすことで、昇り降りの手間が減り、作業効率アップにつながりました。
塗料は水性で
ほとんど知識のないまま始めた室内塗装でしたが、塗料は健康や環境への影響を考えて、VOC(揮発性有機化合物)の排出が少ない水性を選びました。
水性塗料は使い終わった刷毛を水洗いできるなど、使いやすさも特長。近所のホームセンターに豊富な品揃えがありました。

今回使った水性塗料
今回は気温の低い年末年始に、室内で灯油ストーブを使いながら塗りました。作業中は塗料の匂いはほとんど気になりませんでしたが、ときどき外に出た後に室内に戻ると、我慢できる範囲ですが塗料の匂いが室内に充満しているのが分かりました。もしVOCの排出が多い油性塗料を使っていたら臭いが強過ぎて、作業を続けられなかった可能性が高そうです。
マスキング資材はケチらない
塗装の完成度を大きく左右するマスキング。今回はホームセンターで購入した30ミリ幅と24ミリ幅の二種類の建築用マスキングテープを合計約150メートル分使いました。
しかしローラー形の刷毛で養生部分の近くを塗る場合、幅の狭い24ミリのマスキングテープを使うと、養生をしていない部分にペンキがはみ出てしまうことがあったり、壁から垂れたペンキがマスキングテープを越えて、養生部分の外側まで流れてしまったりすることがありました。

養生以外の場所に付着した塗料
そうした部分は塗り終えてマスキングテープをはがした後、別の色で修正塗りを施す必要があります。
値段の差はわずかなので、ケチらずにすべて30ミリ幅のマスキングテープを使っていれば、こうした手間を省けました。
焚き火料理もセットで!
落ち葉や枯れ枝、伐採木などが大量にある筆者の物件。「寒い時期に火を焚かない理由はない」ということで、作業期間中は連日、焚き火をして昼食を作りました。
これまでの当コラムで紹介した「無煙炭化器」をかまどに使って枝などを燃やし、その上に鉄製網を載せ、食材を入れたダッジオーブンを鎮座させて調理する手抜き料理です。
最初はダッジオーブンを火の上に置いて、あとは出来上がりを待つだけ―。のつもりでしたが、焚き火をすると薪の燃え具合を調整したり、周辺の枯れ葉に燃え移っていないか注意したりと、意外と忙しいもの。

焚き火で昼食のカレーを調理
このため壁の塗り替え作業に当てられる時間は若干少なくなってしまいましたが、焚き火で暖を取りながら温かいお昼ご飯を食べるのも楽しいひとときになりました。
そもそも、この物件を購入したのは、庭で自由に焚き火をしたかったことも大きな理由の一つ。
これからもさまざまなリノベーションを続けるつもりですが、焚き火料理とセットで楽しんでいきたいと思います。
アンチ断捨離
前述したように今回の室内壁の塗り替えでは手が届かない場所での足場として、いろいろなサイズのハシゴや脚立、そして踏み台代わりのコンテナが活躍しました。
これらはすべて捨てられていたり、不要になったりしていたものを拾ったり、知人から譲り受けたりしたもの。
吹き抜けの天井付近での作業に欠かせなかった約3.6メートルのハシゴは、近所の耕作放棄地に捨てられていたものを地主のおばあちゃんに断って拾ってきたものでした。脚にはセメントが固着し、多少曲がっていますが十分使えます。

ペンキを入れる容器をハシゴに吊るして昇り降りの手間を減らした
約1.8メートルの脚立や約60センチの小型脚立、牛乳配達用コンテナもすべて知人からのもらいもの。譲り受けたときは、いつ使うか特に予定はありませんでしたが、「将来何かの役に立ちそう」ということで、とりあえずもらい受けました。
ハシゴや脚立以外にも、こうした道具や資材が我が家にはたくさん保管してあります。断捨離やミニマリストとは対極的な思想ですが、DIYのためにホームセンターで少し買い物をするだけで、すぐに一万円札が財布から消えていく物価高の時代。明らかなゴミや不要品は別ですが、「もらえるものは何でももらう」「とりあえず捨てずに取っておく」という姿勢は、なるべくお金を掛けずにDIYを楽しむ上で大切だと考えています。
また手元に道具や資材があると、買いに出掛ける手間がなく、スムーズに作業を進められる利点もあります。

塗り替え前の室内

塗り替え後の室内
年末年始の三日間を利用して行った室内壁の塗り直し作業。これでようやく居間の床のフローリング化に向けた準備が整いました。セルフリノベーションは、まだまだスタートしたばかり。これからもその模様を随時取り上げていきます。