格安物件を整える 実践編①

八ケ岳山麓の森の中で見つけた築46年の格安物件のセルフリノベーションに取り組む移住実践者によるコラム。今回は敷地へのアプローチ部分に砕石を敷く作業をレポートします。

砕石は万能選手

整備している古家は、敷地内に駐車スペースがありませんでした。前々回のコラムでは、敷地に入るスロープ部分の傾斜や凹凸を人力で平にならして、どうにか車を乗り入れられるようにする作業を取り上げました。ただ傾斜が強いため、その後も雨でぬかるむと四駆の車でもスリップしてしまいました。

今回行ったのはスロープ部分に新たに砕石を敷く作業。地面がぬかるんでいてもスムーズに車で登れるようにします。

 

砕石というのはいわゆる「砂利」のことで、フィールド整備で大活躍してくれる天然の資材。アスファルト舗装をしなくても、砕石を敷けば「砂利道」として車が通れるようになる優れモノです。

フィールドへの車の乗り入れで欠かせない砂利道

 

田舎にはたいてい砕石や砂などを販売する業者があり、建設業者などがトラックで買い付けに行くのが一般的。個人向けに配送してくれる業者もあります。

砕石はフィールド整備で何かと役立つので、多めに買って敷地の一角に野積みしておくのが便利。今回は車で10分ほど離れた自宅敷地にストックしていた砕石を使いました。

 

乗用車で砕石運搬

砕石などの資材を運ぶ場合に便利なのが軽トラックですが、筆者は乗用車しかないため、今回は「フネ」と呼ばれる大型のプラスチック容器などに入れて運びました。フネはセメントなどを作るための大型容器でとにかく頑丈。資材や道具を放り込んでも壊れにくいフィールド整備の万能選手です。

 

砕石を詰めたフネは重くて持ち上げられないため、まずは車のラゲッジスペースにフネを置き、そこにスコップで砕石を入れていきます。車内に砂利がこぼれるので、ラゲッジスペースにはあらかじめブルーシートなどを敷いておきます。

資材運搬で活躍するフネ(右側)

 

今回は大型の容器を二つ使って二往復し、長さ3メートル、幅2メートルほどのスロープ部分全体に敷き詰める砕石を運びました。

 

砕石敷きのポイント①

道に砕石を敷くときは通常、道の奥から手前側(入り口部分側)に向けて少しずつ敷きならしていきます。軽トラなどに砕石を積んだときは、まずはバックで進入。道の奥まで着いたら、後方のあおりを開け、荷台から砂利を少しずつこぼしながら前進していくと楽にきれいに敷けます。

ダンプを使った別荘地での砕石敷設作業

 

林道工事などでは通常10センチ以上の厚さで砕石を敷きますが、今回は時間的な都合で1~2センチの厚みでしか敷けませんでした。

車の荷台に積んだ砕石を少しずつ敷き詰める様子

 

それでも車で進入したときの安定感は抜群。四駆モードに切り替えなくても楽に敷地に入れるようになりました。砕石を敷いた部分の両脇に河原で拾った石を並べると、アプローチらしい雰囲気に。

河原で拾った石を並べて縁石に

 

格段に乗り入れしやすくなった敷地へのアプローチ

 

砕石を敷いた後は「プレート」と呼ばれるガソリンエンジン式の転圧機で地面をたたくと固く締まった路面になります。転圧機は建機レンタル店などでも比較的安価(一日数千円程度)で借りることができ、道の完成度が各段に高まります。転圧機を使わない場合は、走行位置を左右に少しずつ変えながら車で何度か往復するとしっかり転圧できます。

 

砕石敷きのポイント②

フィールドに砕石を敷くときに大切なのが砕石の選び方。砕石には規格があり、路盤材として使うときには「30-0」(石の大きさが0~30ミリのミックス)や「40-0」(石の大きさが0~40ミリのミックス)のように、異なる粒度のものが混ざったタイプを使用しないとしっかり締まりません。

 

岩石を砕いた砕石は非常に重く、運搬や敷きならしは意外とハードな作業になります。ここで活躍するのが昔ながらの手道具たち。

例えば「ねこ」と呼ばれる一輪車を使うと砕石の運搬が楽になります。ほかに鋤簾(じょれん)と呼ばれる鍬(くわ)のような形の手道具は、砕石を平らにならすときの必需品。

砕石の運搬で活躍する「ねこ」

 

また最後は熊手でならすと地面の凹凸がなくなり綺麗に仕上がります。

落ち葉や刈り草を集めるといったフィールド整備のさまざまな場面で活躍する熊手は、ステンレス製の丈夫なタイプがおすすめ。安価な竹製は軽くて風情がありますが、ハードな使用ではすぐに壊れてしまいます。

 

「道普請」が大切

砕石は大雨が降ると流れてしまいます。また車のわだちの部分だけへこんで、道の中央が盛り上がってしまったり、部分的に陥没して水たまりができてしまうこともよくあります。

このため、使いやすい道にするには日頃の「道普請=メンテナンス」が大切。このときに砕石のストックや鋤簾、一輪車といった道具が手元にあると便利です。

砕石のストックを活用し、別荘地内の傷んだ道を直す作業

 

ようやく安心して車で乗り入れできるようになった我が家。今後はさらに奥まで砕石を敷き、縦列で二台分停められるようにする計画です。

 

次回のコラムでは、屋根に厚く積もった落ち葉を取り除く作業をご紹介します。

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