昨年末にバタバタと購入が決まった森の中の中古物件。人生初の「マイホーム」を手に入れたという実感は正直あまりありませんでしたが、日が経つにつれて少しずつ愛着を感じるようになってきました。同時に見えてきたのが、快適に暮らせるようにするために必要なリノベーションの数々。後編では、建物や土地について、これから手を入れていきたい部分を整理してみました。
やること① 駐車スペース整備
今回の物件は現状では敷地内に車を止められる場所がありません。正確に言うと停めるスペース自体はあるものの、整地や造成をしないと傾斜や凹凸があって車を停められないのが実状。
普段、林業関係の仕事をしているため、重機を使って土地を造成したり、トラックで砕石を買ってきて敷いたりすることは得意です。ただ重機やトラックのレンタル代(一日当たり合計数万円ですが…)が掛かることを考えると、車一台分くらいの造成なら、スコップを使って人力でやった方が原始的で面白いかも…とも感じます。
現状、管理別荘地内の共有私道は、ほとんど車が通らないため、家の前の道路に路駐している先輩住民も結構多い様子。市街地では考えられませんが、田舎ならではの「あるある」です。このため他のいろいろな作業を含めて、駐車スペース造成を優先順位的にどう位置付けるか、少し悩ましいところ。
ただ森や荒れ地などのフィールドを購入した場合、小屋を建てる場所への進入路や駐車スペースの整備は必須。そうした取り組みの参考になるような記事も今後、アップできればと考えています。

造成が必要な駐車スペース。落ち葉が厚く積もり地形を判別できない
やること② 床の断熱&フローリング張り
もともと夏向けに建てられた古い物件なので当然ですが、床や壁には断熱材が入っていないようで、見るからにスカスカの造り。できれば通年で利用したいので、室内の寒さ対策は重要です。昭和の雰囲気たっぷりの内装をもう少し現代風に明るくするためにも、まずは8畳のリビングの床には断熱材を敷いて、その上に新しいフローリングを敷きたいところ。さらに6畳と4畳半の二カ所の畳敷きの部屋も同じようにフローリング化すれば、かなり部屋全体の印象が変わるのは間違いなし。室内に飼い犬を入れることも考えると、やはり掃除をしやすいフローリング化は必須となりそうです。

昭和感満載の室内
やること③ 天井断熱
室内の熱の約1割が屋根や天井から抜けるとも言われるほど重要な天井付近の断熱。購入した建物は居間が天井板のない吹き抜け構造になっているため、部屋が温まりにくく、さらに温まった空気が屋根から外に抜けやすい構造です。見たところ、屋根にも断熱材は入っていない様子。DIYだと難易度が高そうな吹き抜け構造の断熱をどう実現させるかも課題となります。
一方、二カ所の畳敷きの和室は天井板が張ってありますが、屋根裏の状態は不明。目に見えない屋根裏の断熱施工をどうするかも課題となりそうです。

室内の熱の逃げ道となる吹き抜け構造の居間
やること④ 危険木の伐採
駐車スペースの造成や断熱リフォームは、購入前から折り込み済みの問題でした。しかし想定外だったのが南側の隣地(現状は荒れ地状態)に生えている大きなコナラの木が「ナラ枯れ病」で枯れ始めていること。万一、倒れた場合、我が家に直撃しそうです。
普段、仕事で同じような枯れ木の伐採をしているのに、焦って契約をしたせいか購入前には気付かず、まさに「灯台下暗し」。我が家の敷地との境界付近に生えていますが勝手に伐るわけにはいかないので、まずは管理会社に相談し、土地の所有者に連絡を取ってもらうように頼みました。
コナラに寄生しているツル性植物が周囲の電柱にも巻き付いていて、簡単には伐採できない様子。伐採には相当な費用が掛かるだけに、お隣さんはすんなり対応してくれるだろうか…。一抹の不安も漂います。とりあえずツルの根元をノコギリで地面から切り離して、今後伐採しやすいように枯らすことにしました。
物件購入時は隣地から生えてきている木のチェックも必須です!

ナラ枯れ病に掛かっているコナラ。昆虫が幹に空けた穴から木くずが出ている
やること⑤ 薪ストーブ設置
山暮らしでの憧れが薪ストーブ。伐採関係の仕事をしているため、薪はタダでいくらでも手に入る環境にいながらも、長年活用できていない悔しさがあります(現在の住まいは借家のため、薪ストーブを付けられません)。寒冷な八ケ岳山麓では薪ストーブユーザーが多く、私自身の身の回りでは5人に一人くらいの割合で自宅に設置している印象です。
設置方法としては専門業者に依頼する方法が一般的ですが、ストーブ本体に煙突を加えると、100万円以上の費用になることもあるようです。
一方、ホームセンターなどで自分でストーブや煙突を買ってきて、安価な費用でDIYで取り付けているひとも少なくありません。格安物件に高価な薪ストーブは不釣り合い。将来の薪ストーブ生活に備えて移住後、知人などから不要になった耐火レンガや煙突などをもらい受けてコツコツと資材を集めてきただけに、是非DIYで取り付けたいと考えています。

山暮らしの憧れのひとつの薪ストーブ
ハードル低めのDIY ?
今回、格安中古物件を買った理由は前編にも書いたように、「自由に手を加えられる土地や建物がほしい」という動機からでした。八ケ岳山麓で暮らしていても、私の場合、普段は大型スーパーやコンビニのお世話になり、基本的に都会と同じような消費生活にどっぷりと浸かっています。
そんな中で、モノづくりや手仕事というと少し大げさですが、「自分で身の回りの暮らしを作っていく感覚を取り戻したい」という欲求が年々強まってきました。同じような気持ちでフィールドを探している方もきっと多いのではないでしょうか。
そうしたときに「格安物件」なら、建物や敷地に手を加えるときの心理的ハードルが大きく下がります。子供のときに夢中になった工作の延長線のような感覚で「少しくらい失敗しても大丈夫…」という気持ちで楽しめそうです。
今回、まず手を付けたい五つの作業を挙げてみましたが、これらは少し大掛かりな仕事。建物が古く、敷地内も長年、放置状態だっただけに、実際には他にも手を付けたい作業はたくさんあります。次回以降はこうした「プチDIY」を含めて、大工作業素人の筆者による格安物件リノベーションの取り組みをお伝えします!