不動産売買での不安要素のひとつ、「取引トラブル」
とくに不動産の知識がない状態で、個人間の取引をすることはとても不安ですよね。
しかし、このコラムをお読み頂ければ、トラブル発生のメカニズムが分かり、
不動産知識のないかた同士の個人間取引でも、トラブルリスクを最小限に抑えて、安心安全な取引が期待できます。

トラブルリスクのない不動産は、無い
不動産の売買と聞くと、色々なトラブルを伴うイメージがある方はおおいかと思います。
これは、残念ながらまったくその通りで、誤解を恐れずにいえば「トラブルリスクのない不動産は無い」とも言えるかもしれません。
だからこそ、一般的な不動産取引の場合、不動産会社が専門家の立場でサポートしながら取引トラブルを抑えるわけですが、それでもトラブルは起こります。
もちろん、個人間取引の場合は、その後ろ盾もない ”ノーガード” での取引であるぶん、専門家の存在は大きいことには違いありません。
しかし、見方を変えれば、専門家が介在してもトラブルが起こりうる以上、
「専門家に依頼することが、トラブルリスク解消の絶対解」とは言えず、
むしろ、専門家がトラブル防止のために意識しているポイントを押さえれば、個人間の取引でも十分にそれを実現することができます。
トラブルを抑えるポイントは?
それでは、専門家も意識している、トラブルリスクを抑えるためのポイントとは何でしょうか?
ここでは、特に重要な3つのポイントをご紹介したいと思います。

1.現地を見る <特に購入者>
特に購入者は、利用目的に合っている土地か、阻害要因はないかなど、必ず現地を入念に確認しておきましょう。
「不動産のような高価な買い物なのに、現地を見ないなんてあり得るの!?」と思った方もいるでしょう。
しかし、特に遊休地の場合、手頃な価格で売り出される傾向にあることもあって、気軽な気持ちで購入検討する方は意外に多いものです。
現地を車で通過して一瞬見ただけだったり、なかには Web 上の地図だけを見て、現地を全く見ずに購入判断する方も少なくありません。
“百聞は一見に如かず” という言葉の通り、物件情報や売り手から聞いた情報だけで、購入物件のすべてを把握できたと判断するのは、あまりにも危険です。
ここで、現地を見ないことによるトラブル事例をご紹介します。
① 売り手から「元々の所有者の親から、敷地の奥に高低差があると聞いている」と伝えられていた物件で、買い手は50cmにも満たない軽微な段差がある程度だろうと推測して、現地を確認せずに売買成立。
しかし、名義変更の後に現地を確認したところ、実際には3mを超える以上の斜面で、崖崩れの予防対処等も必要になることが判明した。
② 買い手が「静かな環境で、心穏やかに暮らせる場所を探しているのだが、地図で対象地を見たら隣家があるようだ。隣家はどのような人が住んでいるのか?」と売り手に質問したところ、「隣家は長らく空き家になっているので、人は住んでいない」との回答。
それに買い手は安心し、現地を確認せずに売買成立。
しかし、取引後に買い手が現地を確認したところ、隣家は廃墟状態で、大量の不法投棄ゴミが捨てられていたうえ、風向きによってはゴミの臭気が漂い、心穏やかに暮らせる環境には程遠かった。
どちらの事例も、買い手は「どうしてそんなに大事なことを伝えてくれなかったのか」と主張し、売り手は「どうして現地も確認せず、今更そんなことを言うのか」と主張し、トラブルに発展しました。
たしかに、売り手には説明義務がある以上、一般的な重大なリスクやネガティブ要素は、より詳細に説明する必要があり、その配慮が足りていない部分があったかもしれません。
しかし一方で、買い手の利用目的によって、 ”買い手にとっての重要情報” は異なり、すべてを事細かに売り手が説明するのは限界があります。
それゆえ、買い手に100%の非があるとは断言できないものの、もしも取引前に現地を見ていれば、その買い手にとってのネガティブ要素は早い段階で認識したうえで購入判断できていたはずで、上記のような悲しい展開になることは防げたでしょう。
更に、遊休地の売り手は、相続等で親から譲り受けていて、対象地のことをあまり把握していなかったり、遠方のために、やむを得ず現地をほとんど確認できていないケースも多々あります。
その意味でも、これから対象地を使用していくこととなる購入者がしっかりと現地を確認することは、トラブル防止の観点から非常に重要だと言えます。

2.”知ったかぶり”しない <特に売り手>
これは特に売り手である出品者に言えることですが、 ”知ったかぶり” は、後になって深刻なトラブルを誘発するリスクを高めます。
多くの買い手は、自分の利用目的に合った土地かどうかを真剣に検討し、いろいろな質問をします。
そのなかで、ときには、売り手でも分からない(知らない)質問がされることもあります。
しかし、そこで知ったかぶりな回答をして、
もしも回答をした内容が事実と誤っていた時には、最悪の場合、契約違反等とみなされてしまう場合もあり、細心の注意が必要です。
ここでも、 ”知ったかぶり” に起因したトラブル事例をご紹介します。
① 買い手から「この土地に建物は建てられるのか?」と質問を受けた。
建てられる確証はなかったものの、対象地には以前古家が建っていたことや、隣地には立派な家が建っていることなどから、”きっとこの土地にも問題なく建てられるだろう”と推測して、「建てられるはずだ」と回答し、その後、無事に売買成立。
しかし、取引完了後に買い手が行政に確認したところ、対象地は法令により建築不可になっていることが判明した。
② 個人間取引で売却する際、対象地に面している私道について、これまで何のトラブルもなく自由に通行していたため、 ”自分も私道の通行権がある” と思い込んで、「私道の持分あり」と買い手に伝えて売買成立。
しかし、取引完了後に、買い手から「水道の引き込みの為に私道を掘削しようとしたところ、私道持分がないことが判明し、私道所有者から高額な掘削承諾料を請求された」との申し出があった。
これらの事例では、買い手は「売り手がウソをついた」と主張し、売り手は「利用目的に沿った、買い手自身の事前調査が不十分だった」と主張し、トラブルに発展しました。
この場合、たしかに買い手の事前調査が不十分だったことは事実であり、落ち度が全く無いとは言えません。
しかし買い手も、役所等の公的機関、不動産会社等の専門家、売り手、インターネットといった情報源から、信ぴょう性等を基準にして情報を取捨選択しており、その中で「所有者でもある売り手からの情報は、基本的に正しいだろう」という前提が形成されていることが一般的です。
そのため、売り手の発信内容はそれだけ重要であり、”~だろう”、”~のはずだ”といった確証のない情報提供はせず、もしも相手方から自分が分からない質問が来ても、躊躇せずに「分からない」と回答するのが鉄則です。
なお、売り手にとっては ”確証の有無” の判断が難しいと感じる方もいるかもしれませんが、フィールドマッチングでは、物件登録~契約までの間に、この ”確証” に気付けるようなヒントやヘルプ情報が充実していますので、是非ご活用ください。

3.取引相手を思いやる <売り手・買い手ともに重要>
3点目は、これまで挙げたポイントや事例にも繋がるものとして、「取引相手を思いやる」というポイントです。
不動産に限りませんが、売り手⇔買い手という関係での交渉事になると、「少しでも高く売りたい/安く買いたい」といった、自分の方が少しでも有利な条件で進めたいという気持ちが少なからず生じると思います。
そして、これは相手も同じ心理状況の下で交渉してくるが故に、時として「自分が不利な交渉をされている」だったり「負けてなるものか」といったネガティブな気持ちが芽生え、緊張関係になることもあります。
そんな中、不動産知識のない人同士での取引となると「間違ったことを言って、自分が不利になりたくない」といった感情から、調べるべきこと・やるべきことを(無意識に)相手に押し付け合い、お互いが不十分な確認のまま取引し、結果として見落としが生じてトラブルに至ってしまうこともあるのです。
しかし、冷静に考えると、そもそも相手がいなければ、その取引自体が成り立たないわけで、相手方と契約に向けて話し合えることが、いかにありがたいかを再認識すべきとも言えるでしょう。
そのため、取引相手が現れてコミュニケーションが始まったら、
売り手は、売ってあげるではなく、買っていただく
買い手は、買ってあげるではなく、売っていただく
という気持ちを常に持ち、
どうしたら相手が「より気持ちよく買ってくれるか/売ってくれるか」という意識で、契約に向けての協議や交渉を進めていけば、結果的にトラブルリスクを最小限まで抑え、自分にとっても気持ちのよい取引を実現することが出来るでしょう。

フィールドマッチングがあれば、鬼に金棒!
ここまでのポイントを押さえれば、トラブルリスクを最小限に抑えて、個人間取引を恐れずに取引することができるでしょう。
さらに、フィールドマッチングでは、不動産の専門的な情報が充実しているほか、
取引チャット内でもスムーズなやりとりができるようなプラットフォームをご用意していますので、ユーザーの皆様にとって最高の取引が実現できるはずです。
ぜひフィールドマッチングを活用いただき、お互いを思いやりながら、気持ちの良い安全な取引を実現してください!