フィールドマッチングでは、個人間売買である以上、金額や売買にあたっての条件について相手方と交渉する必要があります。
「交渉」と聞くと、なんだか高度なテクニックを持っていないと難しそうなイメージを持つかもしれません。
でも、実際の交渉で大事なことは、「よりよい条件を相手から引き出す」ことよりも、「トラブルなく安全に取引する」ポイントを押さえておくことです。
ここでは、その重要なポイントを4つご紹介します。
① 「質問すること」「自分を伝えること」が第一歩
不動産の売買である以上、不用品マッチングアプリのように「売買金額さえ合意すれば取引成立」とはいきません。
不動産は、ひとつひとつがまったく異なる面積、整備状況、使用経緯などの特徴を持っています。
それだけに、売り手は「その不動産がどんな物件なのか」を伝えるとともに、ミスマッチな取引にならないよう「買い手がどんな利用目的を考えているか」など、相手のことをしっかり知るようにしましょう。
そして、買い手は「自分がどんな使い方を検討しているか」などを伝えるとともに、「どんな所有経緯であったか」など、相手のことや不動産のことを十分に聞くようにしましょう。
買い手と売り手のお互いが、それぞれのことを聞く・伝えることが、不動産取引の第一歩となります。
② 「買っていただく」「売っていただく」という気持ちを忘れずに!
売り手にとっては、物件を出品して何件も問い合わせがあると、いつの間にか「買い手を選び放題だ」「買い手に自分の財産を”売ってあげる”」という気持ちになりがちです。
しかし取引の主役は、売り手の貴方でも買い手の相手方でもなく、不動産そのものです。
お互いが気持ちのよい取引を目指すならば、売り手・買い手が協力し合って取引を進めていく心構えが非常に重要です。
不明点や懸念点はこまめに共有しながら、必要な調査・確認も一方的に押し付けるようなことはせず、自ら積極的に確認するようにしましょう。
買い手にとっても同様です。「自分は買う側のお客様だぞ」といった姿勢で対峙していると、無意識でもそれが相手に伝わってしまい、条件交渉なども緊張状態が続き、よい条件での売買がどんどん遠ざかってしまいます。
「自分が求めていた土地を、この相手が出会わせてくれた」くらいの、謙虚な気持ちでやりとりを進めるようにしましょう。
③ 知らないことは知らないと言う
不動産売買のキホンで何度も出てきている言葉ですね。
とくに売り手は、自分では分からないことや、事実を伝えることで「購入を見送られてしまうかも」という後ろめたさがあるとき、早く売買を成立させたい気持ちが先行して、小さなウソをついてしまいがちです。
例えば「土地に面している私道は、自由に通行していいのか?」という質問に、根拠なく「たぶん大丈夫なハズだ」と答えたものの、実際には私道は第三者のもので、通行してよい許可を何も持っておらず、取引後にそれが発覚してトラブルになる事例など、残念ながら非常に多く存在します。
そのため、「〇〇なハズ」「〇〇だったと思う」といった、記憶や感覚に頼った回答は絶対に行わず、根拠のないものはすべて「分からない」という回答を徹底するようにしましょう。
④ 不都合な事実ほど積極的に伝える
これも売り手が気をつけるべきことです。
例えば、近隣住民から「木を伐採して欲しい」と言われたことがあるのに、買い手に対して「近隣とは特にトラブルなどは起こっていない」などと、事実を隠ぺいしてしまうことがあります。
これも、売買成立後にもしも買い手が近隣住民から「前の所有者の時からずっと木を伐採してくれと言っているのに、どうなっているのか」などと言われた場合、
売り手に対する心象が悪くなるだけでなく「隠していたせいで、問題が多くなってしまったので責任を取ってくれ」といった更に大きなクレームに発展しかねません。
後になって後味の悪い展開にならないよう、不都合な事実ほど、積極的に相手方へ伝えるようにしましょう。
かえって買い手にとっても「ネガティブ要素がひとつもない取引なんてある筈がない」という不安が解消され、プラス材料になるはずです。