朝晩はだいぶ涼しくなったものの、日中はまだまだ暑い日もある晩夏のシーズン。
野山の草は青々としていて、スズメバチやマムシといった危険生物の活動も活発です。
今回は物件調査などでフィールドに出掛けたときに持っていると、イザというときに役立つ小物をまとめた「お助けポーチ」をご紹介します。
便利な小物類をまとめて収納
フィールドマッチングに掲載されている物件の中には、車道が途中までしか通っておらず、途中から歩いて向かうような山林もあります。
車道が通じていても落石や大雨の影響で道が荒れていて、車で現地までたどりつけないケースも考えられます。
また物件の境界や土地のロケーションを確認するために、草木をかき分けながら山の中を踏査することもあるでしょう。
山の中を歩くことで山菜やキノコ、珍しい山野草などに出会える期待が生まれる一方、
急斜面での転倒や滑落、道迷い、またスズメバチやマムシ、マダニといった有害生物に刺されたり、かまれたりする想定外の危険に遭遇するリスクもあります。

フィールドでの活動には、さまざまなリスクが伴う
スマホの電波が通じにくい場所も多い山の中。
そうした危険に直面したときに役立つ小物をコンパクトに収納したお助けポーチを持っていると、イザというときに安心です。
筆者が日ごろ車に積んでいるのは縦25センチ、横20センチほどの小型のショルダーバッグ。
小さめのレジ袋やポイズンリムーバー、ホイッスル、クマ除け用の鈴、ハサミと小型ノコギリ、手ぬぐい、筆記用具、小型ヘッドランプ、飴、虫除けスプレー、コンベックス(メジャー)など10点ほどを入れています。
サッと持ち出すだけでOK
自分自身の過去の経験から、山の中に入った後で「あれを持って来ればよかった」と悔やんだことが数知れず。
こうした背景から「こんなものを持ち歩いていれば重宝する」と感じたものをピックアップしてバッグに収納しています。

車の中に常備している「お助けポーチ」
小さめのレジ袋とジップロック
山菜や木の実、キノコなどを採って持ち帰るときに活躍します。
専用の「山菜カゴ」も市販されていますが、いかにも「山菜を採りに来ました」という風ぼうになり、地元の人から無用な警戒心を抱かれる恐れがあります。
山の幸を少しだけお裾分けさせてもらう場合は、小さめのレジ袋がベスト。
ジップロックはレジ袋よりも生地が厚手で防水性のため、ポーチ内の小物の整理にも役立ちます。
ポイズンリムーバー
ハチに刺されたり、マムシなどの毒ヘビにかまれたりしたときに、体内の毒を吸い出すために使います。
荒れた森の中は草木が繁茂して見通しが悪いケースが多く、蜂の巣などの存在に気付きにくいことが少なくありません。
林業関係者を中心に毎年ハチに刺される被害が出ています。
コンパクトな専用キットをネットで購入し、アウトドアに出かけるときは、必ず持ち歩くようにしています。

ポイズンリムーバーを使ったハチ毒吸引の様子
熊よけ鈴
見通しが悪いやぶの中ではクマやイノシシとの不意の遭遇にも注意が必要です。
野生動物は警戒心が強く、聴覚や嗅覚が優れているため、基本的にヒトの接近を事前に察知して立ち去ります。
ただ風の音や沢の音といった周囲の状況次第で、ヒトの存在が事前に動物たちに伝わらないこともあります。
熊よけ鈴を腰などに付けておくことで、自分の存在を動物たちにアピールできます。

クマやイノシシとの遭遇を防ぐのに役立つ熊よけ鈴
ホイッスル
道に迷った際などの緊急時に、自分の居場所を遠くのひとにアピールしたり、助けを求めたりする手段として役立ちます。
また、動物除けにも使えます。
防虫スプレー
山の中で休憩中に蚊やブヨにたかられながら「家に置いてきてしまった」と後悔した経験がしばしば。
水道水に市販のハッカ油を数滴加えて自家製の防虫液をつくり、小型のスプレー式ボトルに詰め替えて持ち歩いています。
ヘッドランプ
日没後の車のトラブルへの対処など、明かりが必要な場面で重宝します。
スマホのライト機能も便利ですが、照らしながら両手を使えるヘッドランプがあると心強いもの。
スマホのバッテリーの消耗も抑えられます。単三電池一本で点灯する小型の防水タイプをポーチにしのばせています。

夜間のトラブルで頼もしい味方となるヘッドランプ
はさみ&小型ノコギリ
アウトドアでの必需品と言われるポケットナイフですが、意外と使う場面は少ないもの。
山菜を収穫したり、ひもや紙を切ったりする場面では、使い慣れないナイフよりも身近な文房具用のはさみが重宝することが少なくありません。
軽くて小さなノコギリは、木の枝を切って土地の境界に刺して目印にする、といった作業にも役立ちます。
キャンプ用の薪やタープ用の支柱を木の枝などで作るときにも活躍します。

はさみと小型ノコギリ。どちらも使い道は広い
手ぬぐい
山の中に入るときに首に巻いておくと首筋の保護に。
キノコや山菜といった山の幸を包んで持ち帰ることもできるなど、何かと重宝します。
貴重品の「指定席」にも
車から離れてフィールドを探索するときに注意したいのが貴重品の管理。
特にスマホや車の鍵は、山の中で落としてしまうと探し出すのが難しくなります。
山仕事を終えて会社に戻った同僚がスマホの紛失に気付き、夕闇迫る中、みんなで山の中に戻り、着信音を頼りに見つけ出したことも過去にありました。
ズボンやジャケットのポケットに入れてやぶの中に分け入って、気付いたらなかった…。
そんな事態にならないように、貴重品はお助けポーチの中にしまうようにしています。
車の鍵などをキーホルダー型のカラビナフックにまとめ、ズボンのベルト通しに付けているひともいますが、気付かぬうちに木の枝などに引っ掛かって紛失する恐れがあります。

スマホや鍵の紛失に注意したい
プラスαでオリジナルポーチを
今回取り上げた小物類は基本的なものが中心ですが、フィールドのロケーションや自分自身の趣味などに合わせてカスタマイズしていくことで、さらに実用性が高まります。
私自身はこれからの時季はポケットサイズのキノコ図鑑を必ず持ち歩いています。
また私自身はこれからの時季はポケットサイズのキノコ図鑑を必ず持ち歩いています。
また小型の双眼鏡を持参し、崖にあるハヤブサの巣や大きなスズメバチの巣を観察することもあります。
いつも持ち歩くお助けポーチはカラーやデザインなどが気に入った物を選びたいもの。
近年、各地に出店している郊外型の大型リユースショップでは、アウトドア用のウエストポーチやショルダーバッグなどの品揃えが充実している店舗も多くあります。
ヘッドランプや熊除け鈴といったアイテムを含めて手頃な価格で購入できる場合もあるので、物件の下見などで地方に出掛ける際に立ち寄ってみるのもおすすめです。
お助けポーチとは異なりますが、林道でのパンクやバッテリー上がり、ぬかるみでのスタックや脱輪などに備えて、ジャッキ、スペアタイヤ、ブースターケーブル、牽引ロープ、小型スコップを車に積んで置くと車関係のトラブルの際に活躍してくれます。
また消毒液やばんそうこう、湿布、包帯、テーピング用のテープ、止血帯などを救急セットとして車に載せておくと、万一のけがなどの際に役立ちます。
お助けグッズを含めて、こうしたアイテムは災害時にも役立つもの。
イザというときに備えて自分なりにピックアップしてみてはいかがでしょうか。

車のトラブル対策も講じておきたい